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リオオリンピック、ジカ熱の影響は?ブラジルの対策は?

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こちらの記事では、現在ブラジルで流行しているジカ熱についてと2016リオデジャネイロオリンピックへの影響について取り上げたいと思います。

 

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ブラジルで広まっているジカ熱の感染と小頭症の発症

 

2016年リオデジャネイロオリンピックの開催を目前に控えているブラジルですが、実は2015年10月、ブラジル連邦厚生省は国家衛生非常事態宣言を発令していました。

 

それは小頭症の新生児の急増とジカ熱との強い関連性」を示すものでした。

そして、同省は2015年11月までの調査により、その関連性が認められるものだったと発表しました。

 

ブラジルで初めてジカ熱の感染急増が確認されたのは2015年4月のことでした。

ブラジル北東部で多数の感染者が報告されると、ジカ熱はその後国内で徐々に流行していくこととなります。そして、それと同時に小頭症を患った新生児も増えていきました。

そして、上記の国家衛生事態宣言を発令することになったのです。

 

ジカ熱とは?

 

ジカ熱とは、蚊が媒介する感染症であり、ジカ熱のウィルス「ジカウィルス」は50年以上前から発見されていて、南半球の国々で古くから報告があった感染症のようです。

 

主にネッタイシマカ、ヒトスジシマカを媒介蚊として感染しますが、ヒトからヒトへは感染せず、感染者の8割程度は症状が出ないまま治るという事で、昔から軽度の感染症と捉えられていたようです。

(2016年2月3日の報道によると、性的感染によりヒトからヒトへも感染することがアメリカで新たに発表されました。)

 

 

その潜伏期間は2日~7日と言われ、症状が出た場合は、軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛など比較的軽い症状を起こし、最長で1週間程度続くが、その後すぐ治まるという事です。

 

そういった軽度の症状のため、南半球の国々でも特に対策を取られることもなく、やり過ごしてきたというのも事実のようです。

そして、そのためかわかりませんが現在でもまだそのワクチンはありません。 

 

 

しかし、昨年ブラジルで、妊娠中の母子感染による胎児の小頭症発症の可能性が極めて高いことが発表され、 また、ポリネシアでは神経難病のギラン・バレー症候群の発症増加との関連も確認されており、重篤な症状を引き起こすことがある事が判明。

世界的な注目を集めることとなりました。

 

そして、先日、2016年2月1日には、ついに世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長が、ジカ熱について国際衛生緊急事態を宣言しました。

「南米諸国で報告されている小頭症と神経的な異常の多発を、国際的に懸念すべき公衆衛生上の緊急事態として宣言する」と述べたということです。

WHOは、現在ブラジルでは昨年10月以来3900人近い小頭症の赤ちゃんが誕生していること、またこのままいくと最大で300万人~400万人がジカ熱に感染すると発表もしています。

WHOによる緊急事態宣言は、2014年のエボラ出血熱以来4件目という事で、ジカ熱の国際的な重要度の高さを証明したことになります。

 

 

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リオオリンピックへの影響は?ブラジルの対策は?

 

ブラジルではもちろん、国を挙げて昨年から対策を急いでいるものの、まず、現状ワクチンが無く、その開発には数年かかると言われ、現実的には蚊を駆除するという方法しか対策が打てないようです。

その対策は、ジカウイルスについて国民に注意喚起を促し、蚊の生息地や人の集まる観光地など様々な場所で蚊の駆除を徹底的に行うという方法ですが、その効果は思ったほど現れず、保健当局は解決策を見いだすのに苦労しているということです。

 

ブラジルのマルセロ・カストロ保健相は「ブラジルは蚊との戦いに敗れている」と敗北宣言をしてしまったとの報道もあります。

 

日本でも、2014年にはデング熱の流行で一時騒ぎになりましたが、やはり蚊を媒介する感染症はとてもやっかいなものであるという事を感じさせます。

 

しかし、対策が難しいとばかりは言っていられず、同保健相はジカ熱に関する冊子の配布や、蚊の繁殖地を駆除するために兵士およそ22万人を2月に派遣する計画だと明らかにしたとのことです。

 

2月5日からはブラジルの有名な祭典『リオのカーニバル』がありますが、1月26日の時点で会場内の通路や観客席などに殺虫剤を散布し、会場周辺で毎週蚊の駆除の点検を行うという対策が取られているようです。

 

 

そして、リオ五輪の開催に影響はあるのかというと、

 

まず、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は「周知を徹底するWHOによる決断を歓迎する」と話し、改めてWHOを支持する考えを発表。WHOと連携を取って対策に当たることなどを表明し、リオ五輪の開催は問題ないと発言したとのことです。

 

また、ブラジルのワグネル官房長官は「妊婦でない限り、ブラジルを訪れる人や五輪選手には危険はないと伝えたい」と述べ、こちらもリオ五輪開催には影響しないことを強調したと報道がありました。

 

上記のお二人の発言から、リオ五輪の開催は問題なく予定通り行われるのは変わらないようです。

 

ひとまず、安心といったところですが、しかし、以前の記事で取り上げたように、ブラジルが問題山積みであることに変わりはありません。

 

 過去の関連記事です↓ 

rio-olympic.hatenablog.com

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リオ五輪開催までに、世界的にジカ熱への対策に取り組み、少しでも安全にオリンピックが開催できるよう、世界各国が一丸となって協力していく必要があると思われます。

 

幸い、リオ五輪の開催時期はブラジルは冬ということで、今の時期よりは蚊が少なくなるという情報もありますので、オリンピックの観戦を予定されている方は、きっちりと蚊の対策を取っていれば問題もないと思われます。

 

万が一デング熱のように、日本にジカ熱が上陸する事も考えられますので、夏に向けて個々に事前に対策を取っておくということも必要かもしれないですね。

 

それでは、最後までお読み頂きましてありがとうございました!

 

リオ五輪開幕まであと185日です!

 

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