リオ五輪、男子マラソンの日本代表選考は?内定は?
こちらの記事では、2016リオデジャネイロオリンピック、男子マラソンの日本代表の選考と候補メンバーについて書かせて頂きます。女子マラソンの選考についても、取り上げさせて頂きます。
※2016/08/20、下記のリンクを追加させて頂きました。
※リオ五輪男子マラソンのレース速報・結果については下記の記事に掲載させて頂きますので、こちらも是非ご覧下さい↓
女子マラソン日本代表選考について
先日の記事では、女子マラソンのリオ五輪日本代表選考について取り上げさせて頂きましたが、
その後代表候補メンバーである前田彩里選手(24)が左足首痛のため、代表選考レースである3月の名古屋ウィメンズを欠場するというニュースが報道されました。
これで前田彩里選手はリオ五輪への出場が消滅してしまいました。
前田選手は自己ベストが日本女子マラソン史上9位である2時間22分48秒という好タイムであり、次世代のエースとして世界でも戦えると期待される選手であっただけに、とても残念です。
しかし、前田選手はまだ24歳と若く、十分次の2020年東京五輪も目指せる年齢ですので、4年後の東京五輪での活躍に期待したいですね。
そして、先日大阪国際女子マラソンで日本陸連の定める派遣設定記録をクリアして優勝を決めた福士加代子選手ですが、名古屋ウィメンズにも出場濃厚というニュースも入っております。
これは、派遣設定記録をクリアして圧倒的な優勝を決めたにも関わらず、日本陸連が福士選手を未だリオ五輪出場内定としないため、福士選手側が抗議の意味も含めての異例の出場だということです。
マラソンファンの間では、陸連のリオ五輪選考基準がおかしいと異を唱える人も多いようです。
名古屋ウィメンズには、野口みずき選手や、木崎良子選手も出場予定であり、かなり白熱したレースになる事が予想されます。
果たして、だれがリオ五輪出場の切符をつかむのでしょうか。
気になりますね。
男子マラソンの日本代表選考は?
出場枠と選考基準について
まず、現時点でリオ五輪男子マラソンへの出場内定を決めた日本人選手はいるのかどうかですが、
現時点で内定が決まっている選手はまだ1人もいません。
そして、男子マラソン日本代表の出場枠ですが、女子同様3枠と定められていますので、これからリオオリンピックへ出場できる3名の選手が選ばれることになります。
また、男子マラソンのリオ五輪日本代表の選考基準ですが、選考レース・派遣設定記録は違いますが、女子と同じような基準に設定されております。
(1) 2015年世界選手権で8位までの入賞を決めた選手のうち最上位1名。
(2) 3つの選考レースのそれぞれ日本人上位3名のうち、日本陸連の定めた派遣設定記録(男子は2時間06分30秒)をクリアした者を優先的に選出。
また、各レースの記録や順位、気象条件、レース展開などを鑑み、五輪でも活躍が期待される者を選出。
(1)の条件ですが、2015年世界陸上北京大会において、女子では伊藤舞選手が7位入賞となり五輪出場内定となりましたが、男子では藤原正和選手の21位が最上位であり入賞できた選手がいなかったため、五輪内定選手は選出されませんでした。
そのため、男子の場合は、上記の(2)の選考条件で3名を選考することになります。
男子の3つの選考レースですが、下記になります。
1)2015年12月に行われた福岡国際マラソン
2)2016年2月28日(日)に行われる東京マラソン
3)2016年3月6日(日)に行われるびわ湖毎日マラソン
3つのうち福岡国際マラソンは既に終わっておりますので、まず その結果はどうだったのか、次の項目で書かせて頂きます。
福岡国際マラソンの結果は?
既に行われた福岡国際マラソンの結果ですが、旭化成所属の佐々木悟選手が2時間08分56秒で日本人最高の3位を獲得しました。日本人上位3名でみると、佐々木選手の次には、5位の高田千春選手、そして7位の大塚良軌選手という結果でした。
注目の”最強の市民ランナー”川内優輝選手は8位でのフィニッシュとなり、日本人4番手に終わりました。
このため、現状リオ出場代表候補に今一番近いのは佐々木悟選手と言えます。
そして、高田千春選手、大塚良軌選手にも出場の可能性がある状況です。
ただ3選手ともに、陸連の派遣設定記録を超える事ができなかったため、東京マラソンやびわ湖毎日マラソンの結果次第では、上記3名の状況はがらりと変わってしまう可能性もあります。
陸連の定めた派遣設定記録である2時間06分30秒というタイムは、男子マラソン日本記録保持者の高岡寿成氏(2時間06分16秒)しか超えた事がないタイムであり、女子以上に非常に厳しい設定になっています。
男子の代表選考は、世界陸上での内定がいなかったことも影響していますが、派遣設定記録がハイレベルすぎるために大混戦が予想されています。
ちなみに下記が現在の男子マラソン日本歴代記録(上位10名)になっております↓
歴代順位 | 選手名 | タイム | 大会名 |
---|---|---|---|
1位 | 高岡寿成選手 | 2時間06分16秒 | シカゴマラソン2002 |
2位 | 藤田敦史選手 | 2時間06分51秒 | 福岡国際マラソン2000 |
3位 | 犬伏孝行選手 | 2時間06分57秒 | ベルリンマラソン1999 |
4位 | 佐藤敦之選手 | 2時間07分13秒 | 福岡国際マラソン2007 |
5位 | 児玉泰介選手 | 2時間07分35秒 | 北京国際マラソン1986 |
6位 | 今井正人選手 | 2時間07分39秒 | 東京マラソン2015 |
7位 | 谷口浩美選手 | 2時間07分40秒 | 北京国際マラソン1988 |
8位 | 藤原新選手 | 2時間07分48秒 | 東京マラソン2012 |
9位 | 油谷繁選手 | 2時間07分52秒 | びわ湖毎日マラソン2001 |
9位 | 国近友昭選手 | 2時間07分52秒 | 福岡国際マラソン2003 |
東京マラソンについて
そして、次の選考レースである2月28日開催の東京マラソンは有力選手が勢ぞろいするという事で、要注目のレースです。
まず、日本男子マラソン歴代6位の記録を持っている今井正人選手(2時間07分39秒)が出場します。そして歴代8位の記録を持ったベテラン藤原新選手(2時間07分48秒)、それ以外にも2014年東京マラソン日本人トップの松村康平選手、強豪青学の初代エース的存在の出岐雄大選手、そして、服部勇馬選手(東洋大)、一色恭志選手(青学大)といった箱根駅伝を走った大学生選手、また今回初マラソンとなる旭化成の期待のホープ村山謙太選手などが揃って出場を予定しています。
海外招待選手としては、ケニアのエマニュエル・ムタイ選手、ディクソン・チュンバ選手など世界トップクラスの選手も出場し、上位争いはハイペースでの展開が予想され、日本勢にも良い記録が出ることが期待されます。
佐々木悟選手の福岡国際のタイム(2時間08分56秒)を上回り、東京マラソンで2時間08分台前半以上のタイムを出す事ができれば、その選手は五輪出場に大きく近づくと言ってもいいのではないかと思われます。
果たしてどんな結果が待っているのか、楽しみですね。
そして、3月6日開催のびわ湖毎日マラソンも要注目となりますが、
こちらはまだ出場選手等発表されていないようです。
ひとまず、今年の東京マラソンが男子マラソン選考のうえで、見逃せないレースになります。
また男子マラソンにつきましても、選考の新しい情報が入りましたらお知らせさせて頂きます。
それでは、最後までお読み頂きまして、ありがとうございました!
リオ五輪開幕まであと182日です!